普通免許は日本で一番取られている免許
普通免許(普通自動車免許)とは普通自動車や原付などを運転することができる、日本で一番一般的な運転免許です。20代から60代では男性は90%以上、女性でも80%以上の人が普通免許をもっており、日本全国で、8,000万人以上の人が普通免許を持っています。
日常生活での買い物や職場への出勤、家族や友人の送り迎え、ドライブや荷物の運搬などに車を使いたいと考えている人は、普通免許を持っていれば十分です。
このページでは、普通免許(普通自動車免許)について詳しく説明しています。
これから普通免許を取得したいと考えている方は、「Q.運転免許の取得の流れ・方法って?」をご覧ください。
このページの読みたい項目からどうぞ
普通自動車ってどんな車?
街中を走っている車の9割以上の車は普通自動車です。軽自動車と普通車に分けて呼ばれることもあります。
軽自動車も普通車も、普通免許を持っていれば運転することができます。
軽自動車と普通車の違いは排気量や長さ・高さ・幅で、ナンバープレートの色も変わってきます。
普通免許の区分(重量・積載量・定員)
では、普通免許を持っていると、どれくらいの重量・積載量・乗車定員の車を運転できるのでしょうか。
2017年3月11日以前に普通免許を取得した人は、
車両総重量 | 5,000kg(5t)未満 |
最大積載量 | 3,000kg(3t)未満 |
乗車定員 | 10人以下 |
の車を運転することができます。
2017年3月12日に法律が変更になり、準中型免許ができました。2017年3月12日以降に普通免許を取得する人は、
車両総重量 | 3,500kg(3.5t)未満 |
最大積載量 | 2,000kg(2t)未満 |
乗車定員 | 10人以下 |
の車しか運転することができなくなりました。
仕事などで最大積載量2,000kg(2t)以上のトラックを運転したい人は別途、準中型免許を取得する必要があります。
乗車定員は10人以下のままで、法律改定後も変更はありません。
普通自動車の具体的な車種は?
普通自動車は多くのメーカーから販売されています。
- トヨタ:アクア、プリウス、ヴォクシー、カローラ、ヴィッツ 他多数
- 日産:ノート、セレナ、エクストレイル、デイズ 他多数
- ホンダ:フィット、N BOX、N-WGN、ヴェゼル、フリード 他多数
- マツダ:デミオ、CX-3、CX-5、アクセラ、プレマシー 他多数
- スズキ:ソリオ、スペーシア、ワゴンR、アルト、ハスラー 他多数
- ダイハツ:タント、ムーヴ、コペン、ミラ、ウェイク 他多数
などです。
他にもレクサスやメルセデスベンツ、BMWやアウディなどの高級車もあります。
普通免許にはAT車限定免許があります
普通自動車にはマニュアル車(MT車)とオートマチック車(AT車)があります。
ギアチェンジを自分でするのがマニュアル車、自動車が自動でギアチェンジしてくれるのがオートマチック車です。日本国内の98%がオートマチック車といわれています。
普通免許を取得するとマニュアル車もAT車も運転できるようになりますが、オートマチック車しか運転できないAT限定免許もあります。
現在ではMT車免許よりもAT車限定免許を取得している人の方が多いです。
AT限定免許は、免許を取得するときにMT車免許よりも料金が安くなります。また、AT車限定免許を取得したあとから、AT限定を解除してMT車免許にすることもできます。車は日常生活で使うことができれば十分という人には、まずはAT車限定免許をオススメします。
車好きの人や、いろいろな車を運転してみたい人はMT車免許がいいでしょう。
普通免許には第一種と第二種があります
普通免許(普通自動車免許)には、普通自動車第一種免許と普通自動車第二種免許があります。
普通自動車第一種免許は、普通自動車を運転するための一般的な免許です。日常的に車を使うだけでしたら、普通自動車第一種免許を取得しましょう。
普通自動車第二種免許はタクシーなどの旅客運送するときや、代行運転をするために必要な免許です。詳しくは第二種運転免許の説明をご覧ください。
普通免許で運転できる自動車の種類は?
普通免許(普通自動車免許)を取得すると、
- 普通自動車
- 原動機付自転車(原付)
- 小型特殊自動車
を運転できる資格をもつことができます。
自動車の種類については自動車の種類の説明をご覧ください。
軽自動車を運転したいなら普通免許を取得しましょう
軽自動車は小回りがききやすく、街中で運転するにはとても便利な自動車です。そのうえ普通車と比べて税金が低くなっていたり、燃費がいいため維持費を安く抑えることができます。
最近では機能性もぐっと上がり、普通車とあまり見劣りしないようになってきました。
そんな軽自動車を運転したいなら普通免許を取得しましょう。軽自動車専用の運転免許はありません。
普通免許で運転できない自動車は?
2017年3月11日以前に普通免許を取得した人は、車両総重量5t以上・最大積載量3t以上の車・トラックを運転することができません。カンタンに言うと、いわゆる2tトラックまでは運転できましたが、3tトラック以上は乗れませんでした。
2017年3月12日以降に普通免許を取得した人は、車両総重量3.5t以上・最大積載量2t以上の車・トラックを運転することができません。つまり、2tトラックも乗ることができなくなりました。
車両総重量3.5t以上、最大積載量2t以上のトラックを運転したい人は準中型免許を取得しましょう。
また、車両総重量や最大積載量が範囲内だったとしても、形状が箱型やロングなどで、型式によっては指定区分から外れてしまい、乗れない車もあります。注意しておきましょう。
トラック
原付以外の二輪車(オートバイ)は運転することはできません。排気量が50ccを超えるバイク・オートバイを運転したいときは、普通二輪免許か大型二輪免許を取得しましょう。
普通免許で原付も運転することができます
意外と便利なのが普通免許で原付を運転できることです。普通免許を取得すると、原付免許も取得したことになります。
年齢が18歳未満で原付を運転したい人は、まだ普通免許を受験できないので原付免許しか取得できませんが、18歳以上の人は普通免許を取得してもいいでしょう。
普通免許で125ccのバイクを運転できるようになる?
法律の改正により、普通免許で125ccのバイクが運転できるようになるのではないか、という話があります。これは現在50ccまでしか乗ることができない制限を、125ccまで引き上げるという内容です。
ただし、具体的な法律改正の話はまだなく、いつから125ccのバイクが乗れるようになるかという時期は、まったく決まっておりません。当面はいままで通り自動二輪の免許が必要となっています。
普通免許はどうやったら取得できるの?
普通免許が取得できる条件
年齢
18歳以上
視力
両眼で0.7以上。メガネやコンタクトレンズの使用は認められています。片方の目が見えない人でも、見える方の視力が0.7以上で視野が150度以上あれば大丈夫です。
視力が弱く不合格になるかもと不安な人や、視力があがるコツ、また視力検査について詳しく知りたい方は「Q.運転免許の取得・更新に必要な視力って?」をご覧ください。
色彩識別
交通信号機の色の「赤・黄・青」を見分けることができれば大丈夫です。
聴力
10メートル離れた距離から警音器の音(90デシベル)を聞くことができれば大丈夫です。補聴器の使用も認められています。
運動能力
手足、腰、指などの簡単な屈伸運動をして、車の運転に支障がなければ大丈夫です。義手や義足の使用も認められています。
普通免許取得までの流れって?
もっと詳しい、普通自動車免許を取得する方法や流れについては運転免許の取得方法を説明したページをご覧いただくとわかりやすいでしょう。
簡単に説明すると、普通免許を取得するには、大きく分けて二つの方法があります。
- 指定教習所・自動車学校へ通って卒業検定に合格し、その後に運転免許センターや試験場で学科試験に合格する
- 運転免許センターや試験場で一発試験を受ける
一般的には「1」のように教習所・自動車学校に通う人がほとんどです。教習所・自動車学校でどんなことをするのかは、「Q.教習所・自動車学校では何をするの?」をご覧ください。
また教習所・自動車学校で卒業検定に合格した後、試験場でなにをするのかなどは「Q.運転免許試験場・運転免許センターってどんなところ?」をご覧ください。
そして免許を取得したら、免許の更新(書き換え)も忘れないようにましょう。
普通免許の履歴書への書き方・正式名称は?
普通免許を持っていると、履歴書の所持資格欄に記載することができます。
運転免許は仕事にも関わるとても大事な資格で、普通免許を持っていないと運送の仕事などはできません。履歴書には必ず記載するようにしましょう。
書き方・正式名称は
- 普通自動車第一種運転免許
- 普通自動車第一種運転免許(AT限定)
となります。
「AT限定」については、特に運送・運搬に関わる仕事の履歴書には記載しましょう。事務や販売員などの仕事の場合は、履歴書に記載しなくても大丈夫です。
面接などではマニュアル(ミッション・MT)車も運転できるか、オートマチック車しか運転できないか話をしておくようにしましょう。
免許の取得日って?
履歴書には免許の取得日も書く必要があります。普通免許の取得日は免許証の左下にある「他」の日付です。
「普通」や「普」などではなく「他」の日付が普通免許の取得日です。ひと目ではわかりにくい表示になっているので気をつけましょう。
免許証には西暦ではなく「昭和」「平成」などの元号で書かれています。西暦で書く必要がある場合は元号を西暦に変換するサイトで確認すると便利です。
普通免許で人数・定員は最大何人乗せていい?
普通免許で乗車させていい人数・定員は10人以下です。ただし、普通の乗用車では10人も乗れるはずはなく、乗用車の定員数が上限となります。
つまり、4人乗りの軽自動車、5人乗りのセダン、7人乗りのワゴンなど、車体側の上限定員が、運転可能な最大定員数になります。
子どもを乗せていい人数・定員は?
子どもの定員を数える場合、12歳未満の子どもは2/3人分(三分の二)として数えることができます。つまり、大人が2人乗るところに12歳未満の子どもは3人乗ることができるのです。ただし、12歳以上の子どもは大人と同じで1人分となるので注意が必要です。
つまり数え方としては、
- 大人1人:乗車定員1人分
- 12歳以上の子ども:乗車定員1人分
- 12歳未満の子ども:乗車定員2/3人分
となります。
子供を乗せていい最大人数は?
車種ごとに、子どもを乗せていい最大人数は以下のようになります。
- 4人乗りの場合:運転者大人1人+子供4人 ・・・つまり4人
- 5人乗りの場合:運転者大人1人+子供6人 ・・・つまり6人
- 6人乗りの場合:運転者大人1人+子供7人 ・・・つまり7人
- 7人乗りの場合:運転者大人1人+子供9人 ・・・つまり9人
- 8人乗りの場合:運転者大人1人+子供10人 ・・・つまり10人
となります。レンタカーなどを借りるときに、最大人数などで迷うケースがあります。このような計算で定員を調べましょう。
マイクロバス・スクールなどのバスを運転したい場合は、中型免許が必要になります。中型免許・中型自動車免許の説明をご覧ください。
もしも免許証を紛失したり住所が変わったら
長く免許証をもっていると誤って紛失してしまったり、引っ越して住所が変わったりするもの。そんな時もあわてずに手続きすれば大丈夫です。
- 免許証を紛失してしまったら運転免許証の紛失ページをご覧ください
- 免許証を再発行したいときは運転免許証の再発行の説明をご覧ください
- 引越しをして住所が変わったらかならす運転免許の住所変更をしてください
- 本籍がや氏名・名前が変わったら運転免許証の本籍・氏名(名前)の変更をしてください
普通自動車免許以外の運転免許について
普通自動車免許以外の運転免許についての詳しい説明は、それぞれの免許の説明ページをご覧ください。
- Q.準中型免許(準中型自動車免許)って?|乗れる車・サイズ・取得方法・履歴書など
- Q.中型免許(中型自動車免許)って?|取得方法・履歴書・原付・視力
- Q.大型免許(大型自動車免許)って?|取得方法・履歴書・視力
- Q.普通二輪免許(普通自動二輪車免許)って?|取得・履歴書・期間・教習所
- Q.大型二輪免許(大型自動二輪車免許)って?|取得・履歴書・期間・教習所
- Q.原付免許(原動機付自転車免許)って?|取得方法・履歴書・正式名称・問題
- Q.小型特殊自動車免許って?|取得・年齢・フォークリフト・原付・履歴書
- Q.大型特殊自動車免許って?|取得・正式名称・履歴書・教習所
- Q.牽引(けん引)免許って?|取得・正式名称・履歴書・教習所