原付免許(原動機付自転車免許)って?
50cc以下の原動機付自転車(原付・スクーター)を公道で走らせることができる免許証を原動機付自転車免許、通称「原付免許」といいます。
原付免許は自動車のように教習所に行かなくても、取得することができます。運転免許試験場で適性試験と学科試験を受けて合格し、その後に技能講習を受講すると免許証を取得することができます。
取得資格は16歳からと普通自動車免許よりも年齢が低く、試験に合格すれば1日で免許証を手に入れることができます。また、普通自動車免許を取得することで、原付も運転できるようになります。
このページでは原付免許について、取得方法や履歴書の書き方、試験問題などについてまとめてあります。
このページの読みたい項目からどうぞ
原付免許で運転できるのはどんな車?
一般的には総排気量が50cc以下の二輪車が原動機付自転車と呼ばれています。原付・原付バイクと言われている原動機付自転車は、街中でよく見ることができるスクーターなどのことをいいます。
原動機付自転車(原付・スクーター)の特徴
- 最高速度が30km/h
- 交差点で二段階右折が義務付けられている場所がある
- 高速道路は走行することができない
- 乗員は1名で、2人乗りはできない
- 購入金額が自動車や自動二輪車より安い
- 燃費がよく維持費も自動車や自動二輪車より安い
小回りの良さや駐輪のしやすさもあり、通勤・通学・買い物などに利用されています。
原付・スクーターの維持費って?
原付・スクーターの税金は年額で1000円です。そして自賠責保険が年額で5,000円で、複数年契約で少し安くなります。この2つは必ず費用がかかります。
自動車などと違って車検はありません。その他は任意保険・ガソリン代・オイル交換・消耗品などの費用が発生します。
原付・スクーターの購入費用と燃費って?
新車価格で15万円~30万円くらいが多いです。メーカーや車種によって違ってきます。
中には新車価格で6万円程度で買うことができるものもあります。燃費も1リットルで100km以上走る車種もありますので、カタログやインターネットなどで見比べてみるのも楽しいのではないでしょうか。
おもな国内メーカーと車種
- ヤマハ:JOG、VINO 他多数
- ホンダ:トゥデイ、スーパーカブ、スクービー 他多数
- スズキ:アドレスV50、チョイノリ 他多数
原付免許で運転できる区分
原付免許で運転できるは、50cc以下の原動機付自転車のみです。
原動機付自転車には、AT車(オートマチック車)とMT車(マニュアル車)があり、原動機付自転車免許で両方運転することができます。また、普通自動車などのAT限定免許でも、原動機付自転車のMT車(マニュアル車)を運転することができます。
原付免許はどうやったら取得できるの?
原付免許が取得できる条件
年齢
16歳以上
視力
メガネ・コンタクトで矯正後の視力が両眼で0.5以上です。片眼が見えない場合は、他眼の視野が左右150度以上で、視力0.5以上になります。
視力が弱く不合格になるかもと不安な人や、視力があがるコツ、また視力検査について詳しく知りたい方は「Q.運転免許の取得・更新に必要な視力って?」をご覧ください。
色彩識別
信号機の色が識別ができること
聴力
10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえること(補聴器使用可)。
その他
受験前1年以内に取り消し処分などを受けていないこと。
運転免許センター・試験場での取得までの流れ
試験に必要な書類
- 本籍記載の住民票の写し
- 健康保険、学生証、パスポートなど本人が確認できる書類
- 証明写真(タテ3.0cm×ヨコ2.4cm)撮影後6ヶ月以内のもの
- 必要な場合は、メガネ、コンタクトレンズ、補聴器
- 運転免許申請書と受験票
- 筆記用具
- 受験料
受験料として1,500円、講習受講料が4,200円、免許証交付料が2,050円かかりますので、合計7,750円です。都道府県によって若干の違いがある場合があります。
当日の流れ
受験場所は各都道府県の運転免許センターや試験場です。
- 試験場で受付を済ませます。申請用紙の記入、受験料の支払いをします。
- 適性試験を受けます(視力検査など)
- 学科試験を受けます。(交通ルール・マナーについて。試験時間は30分)
- 合格後、原付講習を受けます。(安全に運転するための乗り方講習。講習時間は3時間)
- 原動機付自転車免許証の交付を受けます。
学科試験ってどんなことをするの?
学科試験の問題数は48問です。そのうち46問が文章問題で、残り2問が危険予知のイラスト問題です。
得点は文章問題が1問1点、イラスト問題が1問2点の50点満点です。合格ラインは50点中45点以上です。正解率が90%以上ということになりますね。
試験時間は30分です。
また、学科試験合格後に原付講習があるので、試験当日は動きやすい服装にしましょう。
学科試験の一例
A:正解は×
二輪車は、機動性がありますが、車の間をぬっての走行や、蛇行運転をしたりしてはいけません。
Q:原動機付自転車の前輪ブレーキと後輪ブレーキは、別々に操作できるようになっているものがある。
A:正解は○
前輪と後輪のブレーキが独立して働くものと、連動して働くものとがあります。
原付免許の履歴書への書き方・正式名称は?
原付免許を持っていると、履歴書の所持資格欄に記載することができます。面接に影響がでることもありますので、履歴書には記載するようにしましょう。
書き方・正式名称は
- 原動機付自転車免許
と記載するといいでしょう。
免許取得の流れや取得後の更新について
免許取得の流れや方法については「Q.運転免許ってどうやって取る(取得する)の?」がわかりやすいでしょう。
また免許は取得したら終わりではなく、3~5年に一度必ず更新しなければなりません。更新しないと失効してしまいます。あらかじめ「Q.運転免許更新(書き換え)のやり方・方法や流れって?」を一度読んでおくといいでしょう。
もしも免許証を紛失したり住所が変わったら
長く免許証をもっていると誤って紛失してしまったり、引っ越して住所が変わったりするもの。そんな時もあわてずに手続きすれば大丈夫です。
- もしも免許証を紛失してしまったら「Q.運転免許証を紛失してしまいました」をご覧ください
- 免許証を再発行したいときは「Q.運転免許証の再発行はどうやればいいですか?」をご覧ください
- 引越しをして住所が変わったら「Q.運転免許証の住所変更はどうやるの?」をご覧ください
- 本籍が変わったり氏名が変わったら「Q.運転免許証の本籍や氏名が変わったらどうするの?」をご覧ください
原付免許以外の運転免許について
原付免許以外の運転免許についての詳しい説明は、それぞれの免許の説明ページをご覧ください。
- Q.普通免許(普通自動車免許)って?|取得・履歴書・原付・視力など
- Q.準中型免許(準中型自動車免許)って?|乗れる車・サイズ・取得方法・履歴書など
- Q.中型免許(中型自動車免許)って?|取得方法・履歴書・原付・視力など
- Q.大型免許(大型自動車免許)って?|取得方法・履歴書・視力など
- Q.普通二輪免許(普通自動二輪車免許)って?|取得・履歴書・期間・教習所など
- Q.大型二輪免許(大型自動二輪車免許)って?|取得・履歴書・期間・教習所など
- Q.小型特殊自動車免許って?|取得・年齢・フォークリフト・原付・履歴書など
- Q.大型特殊自動車免許って?|取得・正式名称・履歴書・教習所など
- Q.牽引(けん引)免許って?|取得・正式名称・履歴書・教習所など