Q.国際運転免許って？取得の方法は？

国際運転免許ってなに？

国際運転免許とは、日本以外の海外で自動車を運転するために必要な免許証のことで、正式には「国外運転免許証」といいます。

日本の運転免許証は、原則として日本国内でのみ自動車の運転することができ、海外で運転をしたい時には、国際運転免許証を取得しなければなりません。

国際運転免許はどこで発行してくれるの？

国際運転免許は、日本が加盟しているジュネーブ条約にもとづいて、各都道府県の公安委員会が発行しています。

条約に加盟している国の間で、国際免許証を認め合っているので、それぞれの国で運転することができます。

国際運転免許はどうやって取得する？

国際運転免許証を取得するためには、日本の自動車運転免許証（大型特殊、小型特殊、原付、仮免許を除く）を持っていることが条件になります。「日本の免許証を取得してから◯年以上経過が必要」などの条件はありませんので、初心者でも国際免許を取得することができます。

また、あらためて試験を受けるなどの必要もありません。しかし、他国への渡航予定がない場合は発行してもらうことはできません。

国際運転免許証が利用できる国であっても、運転の制約や、運転そのものができないケースもありますので、事前に渡航予定の大使館で、状況を確認しておくようにして下さい。

渡航先で運転する場合は、日本の運転免許証と一緒に携帯することにより国際免許証が有効になります。常に2つの免許証を同時に所持するようにして下さい。

国際運転免許証の取得方法

各都道府県にある警察の運転免許課、もしくは、現在の居住地にある運転免許センターの窓口に、必要書類と手数料を合わせて申請します。

警察署の場合は2週間程度時間がかかりますが、運転免許センターであれば即日発行してもらえます。

取得申請に必要な書類や写真は？

代理人による申請

申請者がすでに海外へ渡航してる場合には、親族等による代理人が申請することもできます。その場合の必要な書類は以下の通りです。

手数料（料金・費用）って？

手数料は、各都道府県によって異なりますが、3,000円以内のところがほとんどです。

ちなみに東京在住の場合は2,650円です。これに写真代1,000円程度をプラスしたものが取得に必要な費用になります。

発行を受け付けてもらえないケース

日本での運転免許証の有効期限が1年未満の場合は、発行が受け付けてもらえない場合があるので、事前に確認が必要になります。

国際運転免許の更新について

国際運転免許証の有効期限は1年間です。ただし、この期間内であっても日本の免許証が失効したり、取り消しになった場合には、国際運転免許証も使えなくなりますので注意が必要です。有効期限内であれば、何度渡航しても国際運転免許証は利用可能です。

しかし、1年を経過した場合は、再び取得申請手続きを行わなければなりません。日本の運転免許証のような更新制度というものはありません。

国際運転免許証の返却や返納について

国際運転免許証の期限が切れた時には、交付された警察署か運転免許センターに返納する義務があります。

また、再度申請する場合には、現在使用中の国際運転免許証の返納と引き換えに新たな免許証を取得することになりますので、申請時には忘れずに持参するようにしましょう。

国際運転免許証で運転ができる国

ジュネーブ条約に加盟している93カ国と2つの特別行政区で、国際運転免許証が有効です。

アジア

インド・韓国・カンボジア・シンガポール・スリランカ・タイ・バングラディシュ・フィリピン・マレーシア・ラオス

中近東

アラブ首長国連邦・イスラエル・キプロス・シリア・トルコ・ヨルダン・レバノン

オセアニア

オーストラリア・ニュージーランド・フィジー・パプアニューギニア

アフリカ

アルジェリア・ウガンダ・エジプト・ガーナ・コンゴ共和国・コートジボアール・コンゴ民主共和国(旧ザイール)・シエラレオネ・ジンバブエ・セネガル・中央アフリカ・チュニジア・トーゴ・ナミビア・ニジェール・ペナン・ボツワナ・マダガスカル・マラウイ・マリ・南アフリカ・モロッコ・ルワンダ・レソト

ヨーロッパ

アイルランド・アイスランド・アルバニア・イタリア・オーストラリア・オランダ・ギリシャ・キルギス・グルジア・イギリス・サンマリノ・スウェーデン・スペイン・スロバキア・セルビア・チェコ・デンマーク・ノルウェー・バチカン・ハンガリー・フィンランド・フランス・ブルガリア・ベルギー・ポーランド・ポルトガル・マルタ・モナコ・モンテネグロ・ルクセンブルク・ルーマニア・ロシア

南北アメリカ

アメリカ・カナダ・キューバ・グアテマラ・ジャマイカ・ドミニカ・トリニダード・トバコ・ハイチ・アルゼンチン・エクアドル・チリ・パラグアイ・バルバドス・ベネズエラ・ペルー

その他

香港特別行政区・マカオ特別行政区

ジュネーブ条約に加盟していない国で運転ができる国

ジュネーブ条約に加盟していない国でも、運転ができる国があります。

ドイツ

日本との二国間協定で運転が認められていて、日本の運転免許証に翻訳が添付されていれば、運転が可能です。有効期限は入国から6ヶ月になります。

スイス

日本の運転免許証の翻訳か、国際運転免許証があれば運転が可能です。有効期限は入国から90日間です。

台湾

日本の運転免許証に中国語の翻訳が添付されていることが条件です。有効期限は台湾上陸から1年になります。